君たちはどう生きるか
スタジオジブリの新作『君たちはどう生きるか』を観ました。
あの世とこの世が入り混じった世界なのか、現世と別にあるもう一つの世界を行き来する話なのか、心の世界の、一段深いところにいざなわれる映画でした。
書籍『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎・著)の映画版だと思っていたのですが、それがそのまま映画になったわけではなかったです。ただ、描かれているテーマは共通するものがあるような気がします。映画の中でも、この本が登場します。
映画で印象に残っているのは「新たな世界の創造をお前に任せたい」と(いうようなことを)主人公の少年(真人・まひと)が告げられた際、真人がそれを断り、廃れゆく現世で生きることを選ぶ場面です。
しかもそれを他人のためにやっているようなのです。
おかあさんのため、おとうさんのため、ともだちのため。自分ではない誰かのため、ということが映画を通して伝わってきました。
映画を見終わって私が考えたのは、自分のことでした。もしかしたら、人を愛せる自分でありたいと望むのも、自己満足なのではないか?という疑念が湧いてきました。
愛するとはどういうことなのか、考えないといけないと思いました。