恩は着るもの

恩は着るもの

2019年12月21日 09:39

チャップリンの映画「街の灯」を題材にした「蝙蝠の安さん(こうもりのやすさん)」という歌舞伎を見ました。チャップリン(蝙蝠の安さん=松本幸四郎)の純粋な優しさに触れました。
花を売る目の悪い女性(おはなさん)に心を惹かれて、安さんはお金持ちじゃないのにお金持ちのふりをして・・その日、売れ残った花を全部買い取ります。おはなさんは安さんを「旦那様」と呼び、きっと大きなお屋敷に住んでいる人に違いないと思っています・・・
目の手術に必要な大金をやっとの思いで手に入れ、安さんはそのお金をおはなさんに渡します。それから歳月が流れ、安さんはおはなさんが営んでいるお花屋さんへ出向きます。
目が治って良かった、自分が工面したお金が役立って良かった・・と安さんは思っていたでしょう。その時「恩は着せるものではない、着るものだ」という深いセリフが出てきます。
帰り道、どういう意味かな?と考えて思い至ったのは、誰かのためにやっているのではなく、自分がただやりたくてやっているということ。本来の思い、純粋な動機に立ち返るということかも、と思いました。
最後、おはなさんが、みすぼらしい身なりの安さんに菊の花を手渡した時に、あ・・この手は・・!と記憶がよみがえって、気づく場面があります。この場面は涙ものです!
チャップリンの作品に流れる純粋な優しさに、気持ちが和らぎました。
▼ 魂の学びは普遍的です。普遍の学びは、実践を通して自分自身の学びとすることにその面白さがあります。
 ぜひ、内なる眼差しを持って、未だ見ぬ世界を探求しましょう。
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