ブリキの勲章

ブリキの勲章

2019年05月02日 00:13
新たな時代「令和」が始まりました。
時代を考えるにあたって、ついこのあいだ父から聞いた、私のひいおじいちゃんのエピソードを書いておきたいと思います。父が幼い子供だった時に、おじいちゃんがものすごく怒ったのを思い出しての話です。(以下、父の話をベースにしているので “おじいちゃん” と書きます)
それは、おじいちゃんが生活のためにお金を作りたくて、戦後に与えられた勲章を質屋さんに持って行った時のことだったと言います。
その勲章は立派な賞状とともにいつも居間に飾ってあって、うちに来た誰もがそれを目にする場所にあったそうです。おじいちゃんはとても誇りにしていたのだと思います。戦争(日露戦争かと思います)では、今の私たちには想像できないほど大変な目にあったことと思います。戦った甲斐があった、ありがたい、とおじいちゃんは共に戦った仲間のためにも、とても大事にしていた勲章だったのだろうと思います。
しかしある日(多分、第二次世界大戦の混乱期)、おじいちゃんは生活のために、その大事な勲章を質屋さんに持っていく決意をします。きっとそれなりのお金になるに違いないと思ってのことでしょう。苦渋の決断をしたのだと思います。お金ができたら、また買い戻しに来ようと決めていたかもしれません。
が、しかし、質屋さんで勲章を見せた途端「これはブリキだね」と言われてしまいました。そのことにおじいちゃんは “ものすごく怒った” のだそうです。自分や仲間が命をかけて戦ったあの戦争はなんだったのか?自らの戦争体験そのものをブリキ呼ばわりされたような悔しさ。ずっとその勲章を誇りにしてきた自分自身の愚かさにも直面したかもしれません。しかも、肝心のお金も作れず・・・
長くなってしまいましたが、以上が書いておきたかったエピソードです。
新たな時代は、どんな時代になるのだろうか、と思います。
どんな時代であろうと、どんな流れに翻弄されようと、「本当の私」をいつも思い出し、どのような時も「本当の私」がそれを受け止め、理解し、選択して実践する、そういう機会として捉え、生きていきたい。そう、思います。
 ▼自分と向き合い〔今のそのままの自分を愛すること〕を目指していくセッションを行っています。 
セッション
セッション English follows Japanese. 内容 セッションは、カウンセリングとワークからなります。 カウンセリング 1対1の対面セッションです。 お一人おひとりに合わせて丁寧にお話をうかがいます。 ...