パンや水と同じ

パンや水と同じ

2021年05月22日 11:00

2〜3日前からフランスでは美術館、映画館、博物館、商業施設などが再開したとニュースで流れています。入場制限はしているらしいですが、待ってました!とばかりに人々がオルセー美術館に訪れる映像を見ました。
訪れた人々の中には、「ずっと美術館に来られなかったから、まるで自分の一部が欠けたようだった・・」と涙ぐむ方もいて、この国の文化は人々の心の奥底から生えているのだな、と感じました。一人の紳士は、マスク越しに「文化はパンや水と同じ」とコメントしてました。(ブラボー!!)
「生活必需品」とはなんぞや? と考えさせられます。社会が豊かなになって久しい今日、まさか衣食住に関するものだけが、生活必需でもあるまい。文化芸術が欠かせない人もいる。スポーツが欠かせない人もいる。東京都は高級ブランドショップに休業を要請したそうですが、高級ブランドの向こうには、芸術の域に達する超絶的な技巧を持った職人さんたちがたくさんいます。それに、ファッションを欠かせない人だっています。
生活必需品とは、それがないと生活できない、生きていかれない、衣食住、生活インフラなどであるのは確かですが、それ以外にも、心身を養うもの、潤い、愛でる心など、その人の心を健全に保つものでもあるように思います。