ディテールの美
フジタ展へ再び行ってきました。
10月中旬からは京都へ展覧会が巡るようなので、関西方面にお住まいの方は是非、いらしてみてください。彼の作品がこれだけ重層的に集まることはないと思います。オススメです。
フジタの幾つかの作品には絶大な吸引力があって、しばらく立ち止って見入ってしまう何かがあります。
なぜだろう?何が立ち止らせているのだろう?と考えてみると、それはディテールの細やかさや素材感だったりします。そういったところに、美の追求へのパワーを感じているのかもしれません。そのパワーが骨太な力強さではなくて、繊細さが伴っているところに、美を感じているような気がします。
例えば、板の間に立っている人物の絵では、板の間の木目が衝撃的ですし、背景に使っているきれいな布も、非常に細やかに描き尽くされています。カフェの革張りのソファも、そこに座った時の感触までもが伝わって来るような感じがします。動物の毛並みや手足も、緊張感や質感を持って生き生きと描かれています。
それと同様に人物の瞳、まつげ一本、まゆげ一本、髪一本、肉体のカーブ、、とても細やかです。その一つひとつが、とにかく美しい。
そこに魅き付けられて、見入って、立ち止ってしまうのだと思います。
▼自分と向き合うセッションを行っています。