不当感

不当感

2021年01月08日 07:15

昨日、父の通院に付き添い、タクシーに乗りました。すると、走り出すや否や運転手さんが緊急事態宣言の話をし始めました。(ちょうど夜に出されるタイミングでしたからね)
「個人タクシーは働かないでほしい。彼らは個人事業主だから100万円貰ってるんです。われわれは歩合制で働かなければゼロ。不平等でしょう。しかも私昨年、本当にツイてなくて、入院も手術もしていて、3ヶ月収入ゼロだったんです。さすがに会社に言いましたけど。それでも貰ったのは5千円ですよ、たったの。「保険金、入ったでしょ?」とか言われて。そりゃー入りましたよ。私、保険2つありますし。でも、保険と補償は別物でしょう? これでも営業成績はトップレベルで稼いでる方だからいいですけど。でもいつもより余計に働いて、ようやくそのレベルを保っているんです。入院前、あんなに稼いでたのにたまたま働けなくなったらゼロだなんて・・・。手術だって1ヶ月待ちですよ。これがスポーツ選手や政治家だったらすぐにやってくれたんでしょうけど。あるいは病院にとってメリット?っていうんですかね、そういうのがあるような患者だったら・・・」
私はこの運転手さんの話を聞いている間、「感謝しろ!・・か・ん・しゃ・を・し・ろ!!」と「感謝をしろ」というパターンがず〜っと騒いでました。ほかにも「そんなんだから具合悪くなるんだよ」とか「稼いでるならいーじゃん」とか、いろいろ湧きました・・・
この運転手さんの話から伝わってくるのは “不当感” です。私もそのパターンはあるのでよ〜くわかります。自分がスポーツ選手や政治家であったなら・・という話では、それこそ自分の「上でありたい」というパターンと重なりますし。「くれぐれもおだいじになさってくださいね」とお伝えして降りましたが、バックミラーに映っていた運転手さんの表情はドライでした。それで、これから、こういう不当感が蔓延するのかもしれないなぁ、と思いました。人に対して、世の中に対して不満を抱く人たちが。アメリカの議事堂で起きた暴動も然り。
これは!!自分の中にわきあがる不当感に関するパターンと向き合おう!と思った出来事でした。