アラン・デュカス「宮廷のレストラン」
アラン・デュカス「宮廷のレストラン」を見ました。
私は、アラン・デュカスに関して、世界中を飛び回る実業家・やり手といった印象しかありませんでした。料理人というよりはビジネスマンの印象です。
この映画ではそうした顔以外の部分もドキュメントされているので、知らなかったことを知ることができた、新たな発見への喜びがありました。
食・料理を通して人を育む、世界のリーダーたちであろうが、ゲットーの住人であろうが、料理を考案し提供する、徹底的に材料を追求する。そういった彼の姿勢に変わりはなく、そこにシェフの芸術性や哲学を垣間みたように思います。
世界中あちこち、めちゃめちゃよく動くのですが、とても細やか。繊細。感覚の塊のような人。料理の味や見栄え、意味(コンセプト)を常に追求して、一瞬一瞬の感覚で生きている人。自らの五感をフルに生きている人。そうしたことに日々、取り組みながら、世界中にいる同僚やシェフたちと、世の中を少しでもよくしていこう、平和にしていこう、とその仕組みまでも考えている人。
お客さんであっても、彼のもとで働く人であっても、彼の料理は、彼自身の材料への愛や食の尊さに触れる機会なのだと思いました。オープンを間近に控えたお店のシェフやスタッフたちとのミーティングで「今日は特に、すごく辛いと思う。沢山のことが大変すぎて、もう嫌だ!という気持ちだろうと思う。だけど、徐々に良くなっていくからね。少しずつ良くなっていくから。自分もそれを体験してるし、よくわかる。」と声をかけるシーンが、印象に残っています。まるで「本当の私」とパターンとの関係みたいです。みんなにとっての「王」(リーダー)なんだなぁ・・・と思いました。
そして、映画を見終わってから、アラン・デュカスのチョコレートを食べてみたい!!と思いました。そしたら何とチョコレート専門のお店があるではないですか!!まんまとやられてます(笑)。やっぱり、やり手です。⇒ http://lechocolat-alainducasse.jp/
▼自分と向き合うセッションを行っています。