おすすめ

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2019年09月12日 07:07

私の問い(ふだん読んでいる本は?)には、友を取り巻く環境を疑似体験したいという気持ちも含まれていたと思います。関心のある世界や馴染んでいる世界など。それを擬似的に体験して共有できるので「⚪︎⚪︎さんのおすすめは?」のような問いには、相手のことを知りたいという願望があります。映画や音楽などのおすすめにもそういうところがあるように思います。
ヴィクトル・ユーゴーという作家の格言に “Dis moi qui tu aimes, je te dirai qui tu es.” (だれが好きなのか言ってごらん。あなたがどのような人なのか教えてあげる。)というものがあります。”だれ” に限らず、人の好みを聞くことで、なんとなくその人の個性が浮かび上がってくる・・ってあります。そしてそれを共有できるとなんとなく嬉しく感じ、喜びが湧きます。一方で、その好みが理解できなかったりすると、相手との距離は縮まる気配がしなかったり(笑)。面白いものです。
私のおすすめは須賀敦子さんです。『悲しみの秘儀』でも取り上げられていたのは私にとって嬉しいサプライズでした。ミラノに遊びに行った時、須賀さんの作品『トリエステの坂道』に憧れて「トリエステに行きたい」と友達家族にリクエストしましたが「貿易港で何もない街だから〜」と一蹴された(笑)思い出があります。
東京もそろそろ気温・湿度が落ち着いてくるでしょうか。かつてよく読んでいた須賀さんの本を引っ張りだしてきて、カラッとした空気にヨーロッパを感じながらその文章に触れてみたいです。今読むとどんな感じがするのでしょう?ちょっとワクワクします。
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▼自分と向き合い〔今のそのままの自分を愛すること〕を目指していくセッションを行っています。
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