マルクス・ガブリエルの本

マルクス・ガブリエルの本

2020年02月25日 06:40

マルクス・ガブリエルの本を読みました。「心のからくり勉強会」に参加された方が言及された著者で、わたしは読んだことがなかったので、『「私」は脳ではない』と『なぜ世界は存在しないのか』を手に取りました。
ところがこれが超難解!!うっ・・・困りました(笑)これまで多くの哲学者が唱えてきた様々な考えを知らないと、全く理解ができない(と思います)。それらの比較と検討がずっと書かれているからです。とりあえず、ページをめくり、心に入ってくるところだけでも読もうと思いました。1冊目は、タイトルに共感すれども内容は全く入ってこず、お手上げ。あきらめました。2冊目、『なぜ世界は存在しないのか』。こちらもまた難解でした。
が、とても美しい文章と出会いました。
私が創造する以前に世界はなかった。
私が太陽を導いて海から昇らせた。
私とともに月は満ち欠けの歩みを始めた。
私の往く道々に日はその身を粧う。
私を迎えて大地は緑に萌え、花を咲かせる。
私の目配せに、あの初めての夜
すべての星々が輝きを放った。
私以外のいったい誰が、貴方がたを解き放ったのか
俗物の狭隘な思想の軛のいっさいから。
けれども私は自由に、精神に語りかけられるがままに
私自身の内なる光を快く追い求め、
足早に進んでゆこう、希有なる歓喜のうちに
前方には光明、背後には暗影。
『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ, P.104)より
でも、、、これはマルクス・ガブリエルが書いた文章ではなくて、彼が抜粋したゲーテの『ファウスト』の部分です。
明日は、難解な中に見出した、マルクス・ガブリエルの興味深い考えが一つだけあったので(笑)、そのことについて書きたいと思っています。