キーワードから浮かび上がるもの
人的資本経営とか、心理的安全性とか、ウェルビーイング、1on1、ダイバーシティ(多様性)、EX(Employee Experience)、タレントマネジメントなどなど、さまざまなキーワードが企業の(職場の)取り組みとしてあふれかえっています。カタカナ多めです。
それで先日とある “人事のプロ” とお話したところ、「皆さん、やってる風(ふう)、うわべだけ、装っているんですよ」ということでした(笑)とりあえずやっておこう、形だけでも、という感じなのだそうです。
いろいろなセミナーに出てそういった経営の在り方が大事だということはわかるんだけど、いざ、自社でそれを展開するとなると話は別で、なかなか取り掛かれない、と。
先日、京都でお邪魔したある会社は、人を育てることを経営理念にすえていて、そういった経営を地で行っていて、日本中から見学に訪れ、皆、「スバラシイ!」と触発されて帰るのだとか。でも、、、それを実際にやる人はいない。その会社の方は、「やりたくても短期的な売り上げ目標が気になってしまって、できないんじゃないですか?」と言っていました。
冒頭の人的資本経営、心理的安全性、ウェルビーイング、1on1、ダイバーシティ、EX、タレントマネジメント・・・これらに欠かせないのって何だと思いますか?
人と真剣に関わることじゃないでしょうか。
でも、そういったキーワードを並べる会社というのは、いかに従業員を会社都合で管理するかしか考えてないですし、みなさん、自分自身とまず真剣に関わってないので、他人とも関われない。自分と真剣に関わらずして「どうしたらできるんですか?」ということばかりに考えがいく。できるワケがない!というのが私の心の叫びです。
“人事のプロ” とも話してたんですが、もし世の中の人たちの多くが、自分自身を大切に生きていたら、人的資本経営とか、心理的安全性、ウェルビーイングといったキーワードは出てこないハズ。
それくらい、私たちの社会は今、不健全な状況にあるのだと思います。