「そのままのあなたでいいのよ」
「そのままのあなたでいいのよ」そんなふうにやさしく他人から言われたい。そうすれば、自分は何も変えなくていいし、人から責められたり、否定されたり、ああしろこうしろとも言われずに済む。パターンはそんなふうに願っていたと思います。
でも、いま、「そのままのあなたでいいのよ」と言われたらどうでしょう?
「は? 何、無責任なこと言ってんの?」と思うんじゃないでしょうか。その人のずるさも感じ取るかも。
多くの人が保身で言動する世の中です。自分が嫌われたくなくて、他人からよく思われたくて。いかにもやさしそうなことを言います。
さて、果たして自分は「このままの自分でいいんだ」と思えているでしょうか?
「このままの自分でいいんだ」という思いに至るまでには、「自分は上だ」「自分が一番」「自分は特別」「自分は正しい」「自分はダメだ」「自分の思い通りにしてほしい」などなどのパターンを一つ一つケアして、癒して赦して、選び変えて、心の中の白黒のバランスをとって・・・というプロセスがあります。
その途上で、ああ、自分を成り立たせるために他人を利用していたんだなーと気がついたり、等身大の自分を直視できておらず自分のパターンが作り上げたイメージを生きていたことに気がついたり(いわゆる鎧)、他人を利用しない自立的なあり方を少しずつ実践したりしながら、一つ一つ歩みます。
そして心のバランスが、かつては〔黒98・白2〕だったものが〔黒60・白40〕くらいにはなっているかなー、というところでしょう。
面白いのは、今では「そのままのあなたでいいのよ」と他人から言われなくても、自分自身がそうあるところへと向かって行っていること。自立的です。