奥行きを感じる。
梅の実はとても香りがよくて好きです。
花が咲いて、甘い香りが漂って、花は枯れて、小さい青い実がなって、少しずつそれが熟して色づいてきて、甘ずっぱい香りがしてきて、その実が地面に落ちて、、、という「流れ」があります。
「流転」というと大袈裟でしょうか。わたしは最近、人にこのような「プロセス」を感じるようになりました。
今ある、その人の、これまでの流れ。プロセス。
その人が例えば40歳だったら、40年分の歳月を感じ、その人のすべてをひっくるめて受け止めるというような。それまでのさまざまな出来事や経験があっての40歳なので、そこに対して「おつかれさまです」と尊敬の念や敬意を抱きます。「人に歴史あり」です。
前はもっと、人の「表」だけに注意を向けていたと思うんです。でも、今はもうちょっと時間とか経過とか、経験とか体験といった「奥行き」をじんわりと感じるようになりました。そのひとをつくってきたもの、成してきたもの。
人生という正解なき旅路を、一人歩く、我々。
奥深さを感じます。