いのちが私をしている

いのちが私をしている

2019年02月24日 23:05


大井玄という看取り医の先生による『老年という海をゆく』という著書を読みました。大井先生自身、齢を重ねられていく中での随想です。

歳をとって例えば認知症になったらどうなるのだろう?と時々考えます。
認知症の患者さんに、胃ろうの相談をすると、はっきりと意思を表示するのだそうです。認知能力が低下しているわけだから、その判断も難しいだろうと思ってしまいますが、そうではないんですね。胃ろうは嫌だと想像も判断もできるようです。感情・感覚がしっかりと機能しているのですね。

また、最後のページにはこのように書かれていました。

・・・私たちは、「私が生きている」という思い込みが間違っているのに気付こう。正しくは「いのちが私をしている」のである。・・・

私の理解はまだまだ及びませんが、体力も思考力も何もかも低下していく中で、最終的には自分のことを認識することも難しくなって、私というものからも離れていく。その時、命ゆえの自分、まず命ありき、という感覚がそこにはあるのかもしれないな、と思いました。


▼自分と向き合い〔今のそのままの自分を愛すること〕を目指していくセッションを行っています。