「憧れ」という決めつけ

「憧れ」という決めつけ

2025年04月03日 08:06

ちょうど4月なので、新社会人にちなんで就職について振り返ると、私は大学生の時、広告代理店でアルバイトをしていたこともあり、多くの学生がそうだったように、就職先としても広告代理店に入りたいと思っていました。

しかし、広告代理店には入れず、それでもクリエイティブな仕事ができる世界に憧れていた私は、出版社に入って、イベント事業部のような部署を希望し、配属されました。

その会社での最終面接で印象的だった社長からの話。

「なぜ君たちは、やる気に満ちた、わかったようなことしか言えないのか。昼行灯のような私ですが、精一杯、働きたいと思います、くらいのことを言ってみろ。」

やる気に満ちた志望動機を言った私は、「あ、落ちた」と思いました。面接でも言うべきことを決めて臨んでいたし、面接で自分が役立たずであるなどと言う考えは毛頭なかったし、その頃から、万能感のパターンはあったので、自分が役に立たない人間だなどとは、これっぽっちも思ってなかったからです。

今にして思うのは、「君は自分のことをわかっているのか?」と社長は問いたかったのかもしれないです。まったくわかっていなかったです、自分を。わかろうともしていなかった。

何十年も経ちますが「ひるあんどん」は脳裏に焼き付いています。

結果的には採用され、イベントの部署に入りました。「クリエイティブな仕事」に憧れていたのにもかかわらず、仕事の中身はまったくわかっていなかったことがわかり、できないことだらけで、とんでもない失敗もやらかしました。「憧れ」という決めつけの中で夢を見ていたような感じだったのだと思います。

目が覚めました。

10日くらいで「憧れ」が「現実」になりました。これは憧れていたことが現実化したという意味ではなくて、良きことばかりでない、苦楽をともなう現実になった、という意味です。

新たに会社に入るとか、転職するなどの体験は、自分自身が思い込んでいたり、決めつけていたり、常識だと思っていることが揺さぶられたり、覆されたりするキッカケになるものだと思います。

今の自分に置き換えればそれは、新たな人たちとの出会いや、苦手な、未体験のチャレンジングな仕事などがそれに当たります。

ということで、どんな時でも、ありたい自分として人にも仕事にも臨んでいこうと思う4月です。