利他の伝播
昨日は、心の研究者によるセミナーでした。 以前、日記で触れたセミナーです。
「認知的共感」「情動的共感」に関して、だんだんと理解が深まってきました。昨日の聴講で面白かったことを二つ記しておきたいと思います。
まずひとつ目、薬物やカウンセリングなど、治療に使われるものは、その「効果」を示さなければいけない傾向がありますが、その理由ってなんだと思います? 何が原因でそうなっていると思います?? (なぞなぞ)
なんと、保険会社が保険を下ろすときに効果が認められていないものに下ろせないから、なんですって。効果があると認められていれば、その分は保険でまかないましょう、という話になるという。へ〜そうなんだ、、、そうやってお金の話になるんだー、、、と思いました。私はこの手の仕組みに疎く、世間知らずのところがあるので大変、勉強になりました。
そして二つ目。職場などでは共感力に欠ける人(自閉症スペクトラムの人など)をなんとかすることは程度の差こそあれ、難しいのだそうで、ではどうすればよいのか?ということを話しあいました。その中で先生からは「組織全体を引き上げる」というアドバイスがありました。
具体的には「利他の伝播」をあげられていて、病院など高ストレスの職場でよく取り組まれているのだそうです。例えば、出勤してきたAさんが、朝、受付のBさんへ、にこやかに「おはようございます」と言う。するとBさんは、同僚のCさんへにこやかに接する、さらにそのようにされたCさんはDさんへ親切に接する・・・というように、利他というのは伝わり広まっていくとお話しくださりました。
ふだんの生活でなんとなく感じていることではあるけれども、そういうことが「取り組み」として展開されていることがちょっと新鮮でしたし、自分にとって親和性の高い、日常的な話だったので、ちょっと安心もしました。
今日の東京はずいぶん寒いです。風邪などひかないように暖かく過ごしたいと思います!