AI相談

 

いま、AIによる「お悩み相談」の開発がずいぶん進んでいるようで、先日いくつかサンプルに触れる機会がありました。

お悩みを入力してエンターキーを押すと、「お悩みをお聞かせくださりありがとうございます、あなたは今、〜〜〜と感じているのですね」というように、AIが言葉を返してくれます。

「詳しくお聞かせください。例えばどのようなことでイライラしたのですか?」とか「その場面には他にどなたかいましたか?」などのようなやりとりもあり、会話が続いていき、例えば、自分が思わず怒鳴ってしまった部下に、翌日面談を申し込むための、チャットの文章が提案されて、終了〜。というような流れです。

何度か繰り返しましたが、とても違和感があったのが、相談者が悩みを入力したり、AIから聞かれたことを回答したりした直後に、AIからのレスポンスがスラスラと表示されることでした。

人間のやり取りだと、相手が言ったことを受け止めてから、返すまでの「間」があり、話の内容によっては独特な空気が流れたり、「テキスト表示」されるまでの間に、言葉がつむがれるまでの間に、「何か」がある。言い淀んだり、言葉につかえたり、言い間違えたり、もする。そうした「何か」や「正しくない状態」が圧倒的に足りないんだと思いました。

AIは情報です。元にあるのは大量の過去データ。ひょっとすると、知らないことやわからないことは何一つなく、出せない解答もないくらい、かもしれないです。AIが知らないことに関しては「そのことについての研究で成果は確認されていません」などと答えることでしょう。しかしそれはその領域に居続けることにもなるだろうから、かつてアインシュタインが言ったような本当の意味での解決は望めないと思います。

このサンプルに触れながら、「自分はわかっている」とか「自分は優れている」というパターンのことがよぎり、それらが目指してきたパターンにとっての「理想像」ってこんなにも非人間的なものなのか、とも思いました。

お悩み相談というと、何か正解が欲しかったり、答えが欲しかったりするものかもしれませんが、それだけではないだろうと思います。そこを突き詰めていくと、人にフィットするAIやヒューマノイドが開発されるのかもしれませんが、どうでしょうか。