黄金の封筒
初夢は、どのような夢を見たかは記憶になく、夢自体が何だったのかもわからないままですが、胸のあたりにはスッキリとした、「やる!」という主体性に溢れた感覚があります。
元日は家族と共に朝から晩まで団欒して楽しく過ごしました。帰宅して覗いてみた郵便箱には、マルセル・プルーストの切手が貼られた黄金の封筒がありました。
プルーストのことが気になり、検索すると、このような格言が表れました。
「幸福は身体にとってはためになる。だが、精神の力を発達させるのは悲しみだ」
ここではっきりとしているのは「幸福」と「精神力の発達」は別物という点で、精神力が発達することに必ずしも幸福感はおぼえないかもしれないと考えました。幸福って何?ということも。
また今年一年やっていくこととして、「悲しみ」(不快感)をきっかけとした展開、広がりを持たせていくイメージも浮かびます。
プルーストの格言ではこれまでに知ったものとして「真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ」というものがありました。
また、「我々の忘却してしまったものこそ、ある存在をいちばん正しく我々に想起させるものである」という格言からは、「本当の私」の存在をすっかり忘れてしまっていたところからそれを少しずつ育てていく様を想起しますし、正しい道から外れ、あらぬ方へと彷徨ってきた自分が、実践してきたプロセスをなぞらえているようにも思うのです。
彼もまた精神性へと旅していた人だったのかも。
切手のプルーストが微笑んでいます。