異色なるもの
先日のこと、とある資料が目に留まりました。アンケートへの回答です。
回答者は20名程度のもので、そのうちのお一人の回答があまりにも「異色」で、おおっ?!と思わず、二度見して、私はその内容を繰り返し読み込みました。
私のようにその資料に目を通している人は他に数人おり、ほどなくして会議が始まり、話題はその「異色回答」に。すると、皆さんの反応が非常に悪い。「書いてあることの意味がわからない!この人は変な人だ!」と不快感をあらわにしているのです。明らかにダメ回答とジャッジされています。
この様子に、「そうか!!」と思いました。人は一般的に(自分もそうです)「わからない」ものが不快。自分の知らないことが世の中に存在すると思っていない。異色なものを見ると自分ではなく相手が変だと決めつける。高い専門性を持つ人たちは自分たちが一番だと心から思っている(天狗なのではなく素直にそう思っている)また、世の中からもそういう立場(一番であること)を求められている。自分がどこまでも正しいし、それが揺らぐことはない(あってはならない、に近い)。
だから、理解不能な回答は「書いてることがわからない。意味不明。この人、おかしい」と決めつけてしまうし、みんなでこの人がどれくらい「変」かという話で盛り上がりディスる。
これはでも、単に無知、ミームの違いにより起こること。
さて、そのアンケートに何が書いてあったか。ざっくりと、、、
・ 自分と向き合い、現実を認める。
・ 自他の違いを認め、受け入れる。
・ 着こんだ鎧(プライド)を脱ぐ。
・・・と書かれていたのです。
ちなみに、参考までに他の回答を記しておくと「挨拶をする、ほめる、、」などです。「異色さん」は本質的なことを書いていたわけです。
そして私はその会議で「ちょっと待ってください‥…私にはこの人が書いていることがわかります。ここに書かれていること、その通りですよ。これはたぶん自分に向き合ってる人じゃないと書けないです。」と言いました。「、、えっ、、全然わかんないんだけど、、」という困惑した空気の中、次の回答へと移りました。
私は「こういう人って、いるんだー」と、この「異色さん」の回答にちょっとした感動をおぼえ、希望の光を感じました。この方、たぶん周囲から変人扱いされながら頑張ってます。
私も頑張っていこう!と気持ちを新たに持ち直しました。