お手元の超絶技巧
お札と切手の博物館へ行ってきました。
自宅から徒歩圏なので散歩も兼ねて。
チラシにあったカニの絵がすごくて、行ってみようと思ったのでした。この絵は、幾何学模様の彩紋(さいもん)で描かれています。「カニの甲羅が彩紋に見えたからやってみました」と作者のコメントがありましたが、それはきっと職業病でしょう。何でもそう見えてしまうんじゃないでしょうか。緻密で美しい作品でした。
博物館では凹版印刷の体験会がありました。「本日の受付は終了しました」とあったので残念だなぁと思っていたのですが、展示を見ていたら「空きがあるのでやってみたい方は〜」とお声がけがあったので「はーい!」と元気よく手をあげて(大人気なかったかも、、)参加させていただきました。
お札は、オフセット印刷→凹版印刷→凸版印刷の流れで一気に印刷されるのだそうです。一枚の大きな紙にお札が5x4配されていて、20枚できるらしい。
印刷局を退職された方なのか、おしゃべり好きの気のいいおじさまたちが何人もいて教えてくれました。
凹版用のねっとりと重たいインクを銅板にのせてインクを掘り込んだ溝に均等に埋まるようにして、最後は紙をインクがのった銅板に被せて、ローラーを通して印刷です。
素敵な仕上がりにおじさまが喜んでくださり、おかげさまで〜ありがとうございました〜とこちらも朗らかな気持ちになりました(笑)。
お財布に何枚か入っているお札。技術の結集です。超絶技巧が好きな私にとって、これはある意味、「作品」だと思いました。まじまじと見てしまいます。