自分の言葉で話す。
「心のからくり」は、参加者の方へお話しながらも、自分にとっての復習となり、あらたな学びがあり、たいへん良いものです。
「心のからくり」を無料でお届けするようにしてからは、耳を傾けていただけるだけでもありがたい、ここから何かを感じ取っていただければ、と思うようになりました。有料のときは、「価値」の提供が目的にあるので、何かを学び取っていただければ、と思っていました。なのでここは大きな違いです。
どんなことが参加者の印象に残るのか、「からくり」をどのように受け止め、理解するかは千差万別で、ひとそれぞれなんだなーと思います。
わたし自身、最初にこの話を先生から聞いた時は、あんまりよくわかっていなかったと思います。
そんな自分が今、まったく「心のからくり」を知らない人にお伝えしている。あまりよくわからなかったことが、いつのまにか理解の深さが少しずつ増して、自分自身が理解していることを自分の言葉で話しています。頭の中に記憶している知識・情報を話すというより、胸のあたりで体験したことを織り込んで話している感じです。
これは、私にとって喜びです。
一般的な話なのですが、研修・セミナー・講座と名のつくものは、講師自身の実践についてはあまり問われません。知識情報・ハウツーを人に伝えるのに、その人自身の体験はあまり参考にされないもの、なのです。
一度、「時間の使い方」か「物事の取り組み方」か何かの講座で、講師の方が、「これから私は論文を執筆せねばならず、期限が迫る中、なかなか取り組めずにいるんです・・・」というようなことを話されました。そこで私が「先生が、今、私たちにお伝えになったことを実践されては・・・?」と進言したところ、「きょとん??」とされていました。
つまり、ひとに伝えることを自分自身が実践していなければならないものでもないのです。
ですが私は、やっぱり、自分自身が実践してこそ、だと思っています。完成形ではない(聖人君子ではない)自分が、実践し続けて自分自身が少しずつ理解を深めていることをお伝えしたい。その少しずつの理解に醍醐味があるからです。
「心のからくり」は、お伝えする喜びがあり、自分にとってはほぼ真理であり、発見の楽しさがあり、参加されている方の心へ向けて、心からお伝えするものだと思います。