若者が「お客様化」してしまう、、、

若者が「お客様化」してしまう、、、

2025年04月24日 08:13

今年の4月から大学で教鞭をとりはじめた方に、「学生さんはいかがですかー?」とお話を聞いてみたら、みなさん、良い子なのだそうで、ただ、ちょっと厳しいことを言うと、翌週には科目の履修を外されているとのこと。私は「えっ?!」と心底驚きました。

まぁ、何科目もあるから、厳しくない先生の科目で必要な単位がとれればいいと考えているのかもしれませんが、その先生がおっしゃっていたのは、そのまま社会人になって、就職した会社でも「モームリ(退職代行)」で辞めていくのだろう、ということでした。

大学での履修でさえ、簡単に「モームリ」なわけだからネ(笑)。

嫌なことをやらない。ちょっとでも嫌だと思ったらやめる。打たれ弱い。どうなっていっちゃうんだろうかー

大学は学生さんに、大学をまず受験いただき、そして通っていただき、授業を受けていただき、、、。会社では新卒社員に辞められちゃうと困るので、気を使って働いていただいたり、働き方改革(「働かない改革」と私は呼ぶ)で少しでも労働者の負担を減らして「温室」のような職場を用意してさしあげる、、、。一方で、叱ってくれないことに不満を抱く若者もいると聞きます。

さらに、今は例えば「それはパワハラです!」みたいなわかりやすいジャッジが求められていて、上司がどのような動機でそれを言ったのか、冒頭の先生がどのような気持ちでちょっと厳しいことばを生徒に言ったのか。。。そこを感じ取ろうとせず、うわべだけで判断し、処理しようとする浅はかさ。

2025年度(令和7年度)新入社員のタイプは「新紙幣タイプ」なのだそうです。これは、多様性を受け入れ、最新のITリテラシーを身につけているという意味らしい。そういう社員を雇う側は、コミュニケーションや育成の方法を変えていくことが求められるのではないか、とあります。

この資料を読むとどうやら、打たれ弱いけど成長意欲はあるようなので、少子化・人手不足の影響で、若者が「お客様化」してしまう前に、深みのあるコミュニケーションや育成方法で、「打たれる」ことの意味づけを広げていかれるといいなーーと思うのです。それは将来への可能性、明るい未来へとつながるのではないでしょうか。